メルマガで効果的に集客するには、コツがあります。
昨今、様々なSNSが活発に使用されるようになり、それぞれの使用目的を混同されている方も多いようですが、メルマガの特性を理解して活用すれば、高い集客成果が見込めます。
今回は、メルマガ集客の具体的な方法や、他のツールとの違いなどをご紹介します。
ぜひ、あなたのビジネスにお役立ていただければ幸いです。
メルマガ集客の3つのポイント
こんにちは。
インタビュアーの菊地です。今回は「メルマガ集客成功のコツ」というテーマでお伺いいたします。
MML(メールマーケティング研究所)代表の福本です。よろしくお願いします。
マーケティングツールの王道と言われているメルマガですが、集客を成功させるためのポイントを教えていただけますか?
メルマガ読者増の話ではなく、読者になった後の話という理解で良いでしょうか?その場合、ポイントは3つあると考えています。
- 読者参加型にすること
メルマガでは、発信者が一方的に情報を伝えるのではなく読者に参加してもらう工夫が重要と考えます。例えば、アンケートへの回答を促したり、読者からの感想やフィードバックをもらうなど、アクションを促す文章を入れると良いです。
読者を巻き込むことで、関係構築がしやすくなります。また、アンケートやフィードバックから読者の興味関心を知ることもできるので、ニーズに合った情報発信にもつながります。 - 情報は出し惜しみせずに提供する
主に読者登録のオファーにも通じることですが、無料メルマガの場合は、そもそも読者の期待値は高くありません。だからこそ、全力を注いで圧倒的な情報提供をするのがポイントです。その姿勢が、「無料なのに、ここまで提供してくれるんだ!」という感動につながり、結果として集客や売上げアップにつながる可能性が高まります。 - 臨機応変に個別対応する
例えばメルマガ読者の中に、対面やオンラインで直接話したことがある方がいる場合は、「メルマガ」による一斉配信に拘る必要はありません。そういった方に対しては、直接個別でメッセージを送ってセールスに繋げる手法も有効です。「この方には買って欲しい!」という方がいる場合は、個別に連絡する方が早いです。実際、私自身も個別対応から成約につながった事例があります。
ありがとうございます。
2つ目のポイントにある情報の出し惜しみをしないというのは、読者側としては嬉しいですが、こんなに情報を公開してしまったら「買ってもらえないのではないか?」と配信側は不安になると思うのですが、いかがでしょうか?
その気持ちはよくわかります。
しかし、それでも情報は惜しみなく出すべきだと考えます。なぜかと言うと、読者のニーズは尽きることがありません。あくまでも有益なコンテンツ提供が前提ですが、例え全力で情報提供したとしても、「私の場合はどうなんだろう?」とか「より突っ込んだ具体事例が知りたい」など、更に深い話が聞きたくなるものです。このように、お客様の欲求は際限なく出てくるものなので、問題はありません。
人は1つの問題が解決されたら、また新たな問題を解決したくなるので、情報は出し惜しみなく提供されることをオススメします。
メルマガとSNSの違いや、使い分けのポイントは?
よくメルマガとLINE公式(旧LINE@)が比較されると思うのですが、どういった違いがあるのでしょうか?
一番大きいのは「選択の自由があるかどうか?」であると考えます。
メルマガの場合は、配信者側に選択の自由があります。例えば、メルマガ配信スタンドがサービスを辞めてしまった場合でも、読者リストさえあれば別の配信スタンドで配信再開が可能です。
一方、LINE公式は一社依存なので、料金や配信ルールはLINEの意向次第ですよね。ですので、ルール違反した場合は最悪アカウントが削除されることもあります。
開封率が高いからLINE公式が効果的という話を聞いたことがあるのですが、福本さんはどう思われますか?
そうですね。単純に開封率だけで比較するなら、メルマガよりもLINE公式の方が優れているかもしれません。ただし、マーケティング施策としての比較をするなら、開封率だけでなく「開封動機」まで踏み込んで考える必要があるでしょうね。
ご自身で振り返っていただければと思いますが、LINEの場合は「メッセージの中身が気になる!」というよりも、「通知を消したい」というモチベーションで開封しているケースが少なくありません。実際講座に来られた方にお話を聞いてみると皆さん納得されるので、あながちズレていないと考えています。
一方、メルマガの場合は未開封の状態でも比較的気にならない人が多いです。差出人や件名に興味を惹かれて、読み始めるという感じですし、LINEと違って長文が許容されやすい文化もあるので、開封率だけを切り取った比較には意味がないと考えます。どちらが良い、悪いという話ではなく、目的を達成する上でどちらが有効か?ということですね。
確かにLINEのメッセージは通知が気になって、とりあえず開封だけして読まないということがよくありますね。そう考えると、読者が開封さえしてくれれば、メルマガの方が高確率でその後の行動につながりやすそうですね。 メルマガは、他のSNSと比較されることもあると思うのですが、その辺りはいかがでしょうか?
Facebook、Instagram、YouTube、Twitterなど様々なツールがあって、こういったツールとメルマガを比較して相談に見える方が少なくありませんが、いわゆるSNSとメルマガは分けて考える必要があります。
メルマガとLINE公式、またはメルマガとDM(ダイレクトメール)の比較ならば分かるのですが、先ほど挙げたSNSは基本的に「新規認知を広めるためのツール」として設計されています。
一方のメルマガやLINE公式は、見込み客と関係構築をしていくためのツールなので、同じ土俵ではないということを知っておいた方が良いでしょうね。
セールスファネルに沿って考えてみると、下図のようなイメージです。もちろん、SNSで関係構築が出来ないという話ではありませんが、お付き合いの性質として「浅い」という話です。
メルマガ集客のメリット
ツールの特性を理解して、使い分ける必要がありますね。
メルマガは関係構築をしていくためのツールなので、集客にぴったりだと思うのですがメルマガ集客のメリットは何でしょうか?
他の手法と比較して、優れている点が3つあると考えています。
- コストが低い
お客様に情報を届けていくという観点から言うと、ダイレクトメール、電話営業などが比較対象になりますが、これらに比べて圧倒的にコストが低いです。 - 集客・販売・アフターフォローを自動化できる
予めステップメールを組んでおけば、集客から販売、アフターフォローまでを自動化することもできます。手間も省けますし、安定的な売り上げにもつながるので、これも大きなメリットと言えます。 - 高い集客成果が見込める
マッキンゼーが2012年に実施した新規顧客獲得に関する調査によると、「FacebookとTwitterの合計」と「メルマガ」を比較した時に、メルマガの方が40倍近く優れていたという結果が出ています(*1)。今この記事を書いているのは2020年なので、多少は盛り返しているかもしれませんが、当時もSNSが活況だったことを考えると、そこまで差は縮まっていないのでは?と考えます。
出典1:https://www.mckinsey.com/business-functions/marketing-and-sales/our-insights/why-marketers-should-keep-sending-you-emails
集客につながるメルマガの書き方のコツ
日々のメルマガ配信において、集客につなげていくための書き方のコツはありますか?
5つのことを意識すると、高い集客率を狙っていけると思います。
- 定期配信すること
セールスのタイミングだけメールが届くのは、やはり読者としては抵抗を感じるものですので、定期配信することをおすすめします。 - 読者の属性にあった企画にすること
読者の興味関心とずれていないか?は都度検討の上、配信すべきでしょう。読者は興味がなければ読みませんので、常に読者目線に立つことが大事ですね。 - 読者を巻き込んでいく
先ほども少し触れましたが、返信してもらったりアンケートに答えてもらったりするなど、読者にアクションをとってもらうことで、参加型のメディアにしていく意識が大切です。 - 期待感を高めていく
人はいきなり何かを提案されても反応できないので、情報を少しずつ配信していきながら気持ちを温めていって「いよいよ明日から販売です」というような段取りを踏んでいくのが大事です。 - 希少性・限定性を訴求する
販売期間をしっかり区切っておくのは大事ですね。
「いつでも買える」「いつでも申し込める」だと、読者は先延ばしにします。希少性・限定性は人を動かす強い要素になりますので、ぜひ覚えておいてください。
メルマガ配信を継続していくためのコツ
集客につながるメルマガのコツとして「定期配信」がありましたが、継続が大変だと感じている方もいらっしゃると思います。
そういった方に、メルマガを継続していくためのアドバイスをお願いします。
億劫になってしまう気持ちはよくわかります。
アドバイスするとしたら、次の3つですね。
そもそもアウトプットはインプットがないとできません。そのため、他人のメルマガをたくさん読むことがオススメです。
上手な書き方やわかりやすい表現方法など、自分の中にストックしていくと、書きやすくなります。
配信を仕組み化していくのも1つの方法です。
自分だけの意思の力や努力に頼らず、外注化してしまうとなど、誰かの力を借りて巻き込むのもオススメです。
アンテナを立てておくと、日常がメルマガのネタに変わります。
例えば、買い物に行った時の店員さんとの会話がネタになったり、奥さんとの会話がネタになるかもしれません。アンテナが立っていると伝えたい情報とネタが繋げやすくなります。「メルマガのネタ切れを防ぐ7つの視点と対策」という記事を書いているので、良かったらそちらもご参考ください。
メルマガを効果的に使って集客・売上げアップしていきたいですね。
今回も参考になるお話をありがとうございました。