
今回のテーマは「メール到達率を高める、購読者ライクなメール配信」です。
- オプトイン(同意)において注意すべきポイント
- 購読者目線に立ったメルマガ配信法
など、メールの受信サーバーや、読者から嫌われないためのメルマガ運用法についてまとめました。
ぜひご参考下さい。
この記事に書かれていること
・協賛登録によるリスト獲得時の注意点
・メルマガ読者をお金で買うのはアリ?それともナシ?
・特定電子メール法に基づく表記とは?
福本:こんにちは。MML(メールマーケティング研究所)代表の福本です。
このサイトではメールマーケティングについての様々な知見を深めてもらう事をテーマにお届けしていきます。
今回も、メール配信システムに精通している佐藤さんをお招きして、色々お話を伺っていきたいと思います。
佐藤さん今日も宜しくお願いします。
佐藤:宜しくお願いします。
福本:早速本題に入りますが、これまではメール到達率アップのポイントや考え方、あるいは文章を書く上での注意点についてお話を伺ってきました。
今回は読者のメールアドレスを獲得する時、または獲得した後のお話を伺っていければと思います。
佐藤:配信したメールに対しての購読者のリアクションが重要です。やはりメールマーケティングを実践する段階では、メール本文中のリンク(URL)をクリックしてもらって、購入、ブログの閲覧など、好ましいリアクションに繋げていきたいですよね。
福本:はい。
佐藤:その際、購読者目線でマイナスの配信にならないよう注意が必要です。
例えばメールアドレスを獲得する段階で、メール配信に対しての同意がきちんと取れているかどうかなど。
専門用語で、この同意を「オプトイン」と呼びますが、同意の有無が曖昧だと読者からのクレームに繋がりかねません。例えば、情報商材等と抱き合わせでメールアドレスを獲得するケースがよくありますが、注意が必要です。
福本:なるほど。
佐藤:具体的には無料特典を用意して、獲得したメールアドレスに対して後からメールを配信していくというケースです。この時に、「登録された方には今後メールマガジンを配信していきます」という同意が取れているかどうかが重要になります。
福本:メールが届くことを想定していないのに、勝手に送られてきたら驚きますよね。
佐藤:そうですね。購読者目線で「メールを読みたい」という心理状態になって頂く必要があります。騙し討ちのような形で獲得するメールアドレスは、購読者の期待値も低いですから、そういった方にメール配信してしまうと、迷惑メール振り分けや迷惑メール通報などをされてしまいやすくなり、その悪いリアクションによってメール到達率の悪化につながる可能性もあります。
従って、強引な形でのメールアドレス獲得は慎むべきですし、そもそも法令で禁止されています。
福本:しっかり「オプトイン(同意)」を取って頂いた上で、メールアドレスを獲得しましょうという事ですね。
佐藤:そうですね。
福本:「情報商材と抱き合わせ」というお話が出ましたが、他に注意した方が良いパターン等はありますか?
佐藤:例えば、配信先リストをお金で買う方がいますが、これは絶対に止めた方が良いです。
まともに運営しているメール配信スタンドであれば、アカウントの利用制限をかけられるでしょうね。
あとは「協賛登録」にも注意が必要です。誰かにリストを登録してもらい、獲得したリストを、協賛しているという形で横流しされるケースです。
しかしこれは、メールアドレスを登録してもらう段階で、「誰と、誰と、誰からのメール配信に同意します」というような同意が取れていれば問題無いです。
ただ、購読者側の認識を無視して勝手にリストを横流しすると、法律に違反する可能性があります。
「特定電子メール法」という法律が定められていますので、この特定電子メール法に違反する行為は慎むべきです。
福本:見ていると、結構分かりづらい同意とかもありますよね。
佐藤:そうですね。
福本:「〇〇からメールが届く」と細かく読めば書いてあるけれども、しっかり読まないと分かりにくいみたいな。
佐藤:これも注意なんですが、「小さく書かれていて注意しないと分からない」ような同意の取り方は、無効になりますので、はっきりと分かる形で同意を取る必要があります。また特定電子メール法では、メールに記載する情報についてかなり細かく定義されていますので、「配信者の情報(名前や住所)や解除URL、解除方法の記載」というのを必ず載せる必要があります。
よくあるケースですが、「解除されたくない」という思いから、解除方法をすごく下の方に空欄や間隔を空けて書く方がいらっしゃいますが、止めた方が良いです。むしろ、「メールが不要だ」という方には積極的に解除を促していく方が有効です。
例えばメール冒頭に、「解除は一番下にあります」と書いたり、解除URL自体を冒頭に書いてしまう等、今後の配信は不要という方には積極的に解除をしてもらう事で、本当に大切な顧客にメールを確実に届ける事が出来るようになります。
福本:分かりやすいのが一番ですね。
佐藤:そうです。もし解除URLを分かりやすく記載せずに、意地悪にページをたらい回しにするような解除方法にされていたり、分かりにくい場所に記載されていたりすると、購読者としては面倒臭いですよね。
福本:面倒です。
佐藤:解除が面倒臭いと購読者はどうするかと言うと、迷惑メール振り分けをするわけです。悪質な場合は迷惑メール通報にまで至るかもしれません。その結果、メール到達率が著しく低下してしまいます。
その為、購読者になるべく迷惑メール報告を出させない、「購読者ライクな配信」を心がけて頂ければと思います。
福本:自分が購読者(読み手)側になった時に、嫌な気持ちになるような配信はしないという事ですよね。
佐藤:はい。その為、配信内容は事前にチェックする必要があります。
例えば、配信解除方法の記載間違い等は、配信者にとってはミスでも、読者がそのように受け取ってくれるとは限りません。読者目線でどうか?というのは、常に考えておくべきです。
あと、「一度配信解除した方を自分の手持ちのリストから再登録してしまう」というミスもよく見かけます。読者からすると「解除したのに何でメールが届くんだろう?」と嫌な気持ちになる可能性がありますので注意が必要です。
さらに「購読者目線」という意味では、深夜時間帯でのメール配信や、一時間に何十通も配信するような頻繁なメール等も当然控えるべきです。
福本:そうですよね。
佐藤:はい。「購読者にとっても気持ちの良いメール配信」をして頂ければと思います。
福本:私も定期的にメールマーケティングの講座等を開催させてもらっているのですが、以前参加者の方から「メルマガを解除する時は、迷惑メール報告をして解除しています」という方がいました。
「簡単に解除できて楽だから」というのが、その方の言い分でしたが、その方の場合、「メール文中に解除URLが載っているかどうか?」の確認すらしていないようでした。
この方のような事例もあるので、「正規のルート」から解除して頂くようにアナウンスが必須ですね。
佐藤さん今日もありがとうございました。
佐藤:ありがとうございました。