成果につながるステップメールとは?成功事例と書き方のコツ

ステップメールを始めたいと思っているけれど「構成や書き方がわからない」という方や、始めてみたけれど「上手く活用できない」というご相談が多くあります。

今回は、ステップメールの活用事例や成果につながるポイントをご紹介します。

ステップメールを上手く活用すれば、業務効率の改善に繋がったり、集客〜セールスまでの流れを自動化できるなどのメリットがあります。

ぜひ、あなたのビジネスにお役立ていただけると幸いです。

ステップメールとメルマガの違いとは?

菊地郁子菊地郁子

こんにちは。
インタビュアーの菊地です。今回は、ステップメールについてお伺いさせていただきます。

福本昇太郎福本昇太郎

MML(メールマーケティング研究所)代表の福本です。よろしくお願いします。

菊地郁子菊地郁子

早速ですが、メルマガとステップメールの違いは何なのでしょうか?

福本昇太郎福本昇太郎

読者目線では違いはありませんが、配信者としては「都度配信か?」「自動配信か?」という違いがあります。最新情報等を都度配信するのがメルマガ、スケジュールを組んで自動化するのがステップメール。そこが大きな違いですね。なるべく手間をかけたくない方には、ステップメールがおすすめです。

ステップメールの活用方法と事例

菊地郁子菊地郁子

集客やセールスなど、一定の目的のために配信するのがステップメールという認識がありましたが、その他の活用方法もあるのでしょうか?

福本昇太郎福本昇太郎

確かに、集客やセールスのために使われるケースが多いですが、その他にも既存客のサポートや、社員教育のために使われている方もいらっしゃいます。例えば、経営者からスタッフに対して、仕事の進め方やヒントなどを社内向けに送るなどの事例もあります。
ステップメールでは、時事ネタ(トレンド)の配信は出来ませんが、「変わらない情報を伝えること」には適しています。ですので、業務効率化の視点で「変わらない情報」をステップメールにできないかを検討されると良いかもしれませんね。

菊地郁子菊地郁子

ありがとうございます。
具体的にはどのようなシーンでステップメールが活用できるか教えていただけますか?

福本昇太郎福本昇太郎

ここまでお話ししてきた通り、ステップメールは新規獲得と既存顧客のサポートの両方で活用できます。ごく一部になりますが、それぞれの活用事例をご紹介しますね。

例えば、社労士さんや税理士さんなどの、いわゆる「士業の方」で、新規集客のためのプロモーションとして活用事例があります。ステップメールを使う前は、紹介がメインだったそうですが、ステップメールの配信を始めてからは毎月安定して新規集客ができるようになったと伺っています。

既存顧客のサポートでは、セミナー講師の方が単発講座を受講された方へのアフターフォローとしてステップメールを活用したところ、継続コースへのお申し込みに繋がったという事例がありました。

また、建築系のシステム販売会社さんの事例では、既存顧客のサポートにステップメールを使ったところ、問い合わせのメールや電話が減って、社内リソースの改善に繋がったと伺っています。

ステップメールの構成のコツ

菊地郁子菊地郁子

新規顧客にも既存顧客にも活用できるのですね。
それでは、ステップメールの構成を決める時のポイントはありますか?

福本昇太郎福本昇太郎

基本的には目的からの逆算になりますね。
LP(ランディングページ)を分割するようなイメージ…というと分かりやすいかもしれません。LPは始まりから終わりまで、1つの目的を達成するために書きますが、ステップメールはそれを細かく刻んでいるようなイメージです。

例えば「成約」が目的なのであれば、コンバージョン(CV)させる上でどういう情報が必要なのかを洗い出して、それを順番に伝えていくということです。

ポイントがいくつかあるので、解説していきますね。

  1. 売るということを伝えておく
    福本昇太郎福本昇太郎

    ステップメールは、ビジネスとして使う方が大半なので、必ずどこかでセールスする必要があります。なので、早い段階でお金の価値観を共有しておく必要があると考えます。「売りますよ」ということを宣言しておくということですね。

  2. 機能的価値と情緒的価値を意識する
    福本昇太郎福本昇太郎

    ステップメールに限らずマーケティング活動全体を通して言えることなのですが、「機能的価値」と「情緒的価値」の両方が伝わる構成にしておくというのは大事な観点かと考えます。例えば、コンサルタントの先生に仕事を依頼する時、専門家としての知見を持っているのは大前提ですが、もしも人間性が悪かったら「仕事をお願いしたい」という気持ちにはなりにくいかもしれません。機能的価値=プロとしての信頼、情緒的価値=人としての信用の両方が伝わるコンテンツを意識することが重要です。

  3. 1通目と2通目に全力を注ぐ
    福本昇太郎福本昇太郎

    最初の1通目、2通目など読み始めの部分に全力を注いでいただくことも大事です。
    もちろん3通目以降も力を入れていく必要がありますが、これだけ情報が溢れ返っている中で、スタートで手を抜いてしまうと「こんなものか」とガッカリさせて、後の情報を受け取ってもらえないということにもなりかねませんので、最初はすごく大事ですね。

    菊地郁子菊地郁子

    確かに最初は読みますし、始めの段階で購読を続けるかの判断もしますよね。
    それと、最初に全体像が書かれてあると、購読のメリットがわかるので続きが楽しみになったりします。

    福本昇太郎福本昇太郎

    メリットに関連してお伝えすると、「なぜメールを配信しているのか?」という配信者側の理由と、読者にとっての目的、つまりメール講座を読むことでどうなれるのか?という未来のイメージを共有していく必要があると考えます。読者の現状と、購読を続けることで得られる未来のイメージを、折に触れて伝えていくということですね。


ステップメールの書き方のコツ

菊地郁子菊地郁子

ステップメール構成のコツについてお話し頂きましたが、文章を書く上でのポイントはありますか?

福本昇太郎福本昇太郎

以下の3点を意識されると良いと思います。

  1. タイプ別のメッセージを意識する
    人は大きく「人柄重視タイプ」「結果重視タイプ」「直感重視タイプ」の3タイプに分かれると言われています。この3タイプに響く言葉やメッセージをバランス良く入れるのがポイントです。
    例えば「人柄重視タイプ」には、ビジネスの誕生ストーリーや想いを書くと共感が得られやすいです。また、「結果重視タイプ」には、購読で得られるメリットを、「直感重視タイプ」には、特別感を感じさせるオファーなどが効果的です。
  2. 文末に次回予告を入れる
    ステップメールは数日間続くものなので、最後まで読んでもらうことを促すメッセージを入れると良いです。例えば、テレビ番組の次回予告のようなイメージで、毎回最後に「明日は●●をお届けします」のような文章を入れて、次回配信への期待度を高めます。
  3. ステップメールの配信期間中に特典を入れる
    他にも最後まで読んでもらうための工夫として、ステップメールの配信期間中のどこかで特典をプレゼントするのもオススメです。特典欲しさに登録して、2通目以降読まれないのはもったいないので、配信期間中にも特典を用意することで、継続して読んでもらえる可能性を高めます。

配信スタンドを選ぶ時のポイント

菊地郁子菊地郁子

これからステップメールを始める場合、配信スタンドの選択に悩む人も多いと思うのですが、選ぶ時のポイントはありますか?

福本昇太郎福本昇太郎

ステップメールで何を実現したいか?と、そのために必要十分な機能を満たしているかどうか?によるので、一概には言えません。とはいえ選択基準を知りたい方もいらっしゃると思うので、最低限、以下の3つを満たしているかどうかを確認されてみてください。

  1. シナリオ数の制限がないもの

    1つの事業でも「お問い合わせの受け付け用」「ステップメール配信用」「メルマガ配信用」「商品サービスの受注用」など、複数のシナリオが必要になります。事業運営をしていると、自然にシナリオ数が増えていくケースがほとんどなので、最初から制限が無い配信スタンドが望ましいと考えます。

  2. 運用歴が長いこと
    大切な顧客情報を管理する以上、運用歴が長く、安定稼働している配信スタンドが望ましいです。情報流出などの事故を起こしてしまう可能性もゼロではありませんので。契約前にSNSやGoogle検索などでユーザーの声を拾いましょう。
  3. 読者リストを抽出できるスタンド
    読者リストは大切な資産ですので、自社で管理できるようにするべきです。
    通常はCSVファイルなどでダウンロード出来るのですが、稀に読者リストの抽出が有料化されている配信スタンドもあるようですので、最初から機能として備わっている配信スタンドがオススメです。

ステップメールを成功させる2つのポイント

菊地郁子菊地郁子

ここまで、ステップメールの活用方法や配信スタンド選びの基準を教えていただきましたが、ステップメールを集客成果・売上アップにつなげるためのポイントは何でしょうか?

福本昇太郎福本昇太郎

2つあると考えます。

  1. 読者参加型にする
    一方通行ではなく、いかに読者を巻き込めるかという観点が重要です。
    例えばアンケートを活用したり、質問や感想を随時受け付けたりして読者とコミュニケーションをとっていくということですね。
  2. 完璧主義を捨てること
    これからステップメールを作られる方の場合は、あまり拘りすぎず、スタートしてしまう勢いも大切です。後からでもステップメールの修正はできるので、60%70%の状態でもまずリリースしておくことですね。そしてKPI、KGIの達成状況を見て、修正ポイントを見つけて改善していく。その繰り返しになります。「書けない」と言って躓いてしまう方も多いのですが、非常にもったいないです。メールを出してみないと読者の反応はわからないので、考え過ぎてしまう方ほど「まずは発信してみること」をおすすめします。

菊地郁子菊地郁子

今回も参考になるお話をありがとうございました。